司書講習への道

市の図書館に臨時職員として勤めて8年目の2015年夏。亜細亜大学の司書講習で図書館司書の資格を取ることにチャレンジしました。その経過を書いています。受講中の記事は2015年の7月から9月までです。古い日記が下になっています。

その後の経過について

 

4月25日(月)

このブログは私が司書として就職するまでをゴールとして設定しているので、その後の経過について書いておきます。

実は2月に私が勤務している市の嘱託員(司書職)試験を受けました。内容は1次が作文、2次が面接。しかし残念ながら結果は次点となりました。今後1年間名簿登載され、欠員が出た時に採用候補となるということです。残念ながら4月までに欠員は出ず、現在も臨時職員のまま働き続けています。

他の自治体も受けようか考えていますが、現在今の職場での仕事にもやりがいを感じていることと、もうひとつ別の目標に向かって動いているのが楽しいこともあり、就職活動は一旦停止中です。ただ、司書の仕事は楽しそうだし、自分にも合っていると感じているので、意識だけは司書として(笑)今後も個人的にいろいろ活動していきたいと思っています。

次点から採用になった例も内外問わず沢山あるようなので、このままうまく採用になればラッキーという甘い気持ちもなきにしもあらず。。。(笑)

現在夏の明治大学リバティアカデミーの検索達人養成講座の受講も検討中。

嘱託になってしまうと遅番勤務時は毎週金曜の夜の時間を確保するのは難しいと思われ、身軽な今の身分の方が受講しやすいのかな?と考えています。

仕事については、司書講習受講前とは明らかに意識が変わりました。

まず実用面では、「完全一致検索」を覚えたことが大きかった。入力した語句と完全に一致するものだけを検索する方法で、利用者さんがこれ、と新聞の切り抜きを持ってきたりした時に役立ちます。うちのOPACは最初は「中間一致検索」になっており、入力した語句が含まれるもの全てを検索してしまうので、例えば「すり」だと「あかすり」とか「すりごま」とかまで検出されてしまい、特定の書名、特に短い書名のものを探しているときには結果が300件とかになり大変不便です。実際これで利用者さんに怒られたことのある私には「こんな便利なものがあるのか!」と衝撃でした。逆にいえばそんなレベルの低い検索技術の人がカウンターに座っているというのはどうなのか、という問題もありますが、それはここではおいておいて。

普段触っている業務用OPACにはまだまだ知らない機能が沢山ありますが、まずは一つ覚えて、使えるようになった。そしてそれを他の臨時職員さんたちに伝えていったところ、皆さん独自に使用している自分なりの検索技術を教えてくださり、もっと使える幅が広がった。それらを組み合わせて実際に使用することで、明らかに前より検索効率が上がりました。具体的には「NDC」「9」「前方(一致検索)」で小説が検索できる、タイトルに「文庫」を入れると文庫が検索できる、などです。それから、カウンターにいる時には自分で使い方を研究して更なる便利な方法を開拓しよう、という意識にも変わりました。従って現在カウンターでは暇な時はほぼありません。利用者さんが来ない時は大抵OPACで色々試しているからです。しかし今まで8年やってきて思ったのは、検索技術は実際にカウンターで利用者さんを前にうまく探せなくて困る体験をするのが一番覚えるということです。以前なら司書の方にも教えてもらえなかったような技術も自分で探していけるようになり、今の職場で司書になるとカウンターに座る時間は半減してしまうので、沢山カウンターで利用者さんと接しながらの検索の機会がある今の立場の方が、ある意味レファレンスのスキルアップの機会には恵まれているのかもしれないと思うようになりました。幸い、長年勤めている職場なので棚の配置などイチから覚える必要もないですし、余計なことに労力を割かれることなく集中出来ます。

検索技術の他には、著作権をざっとひととおり習ったことで、利用者さんが雑誌の最新号を持ってコピーしたいとカウンターに申し出てこられても、「著作権の関係で、最新号のうちは記事の半分しかコピーできないんですよ」ときちんと自信を持って説明できるようになりました。「半分でいうのはひとつの記事の、という意味ですよ」とも言えるようになり、落ち着いて笑顔で対応できるようになりました。結果利用者さんとも話が弾み、楽しい。このへんも大きい。

また、就職活動の参考にするため色々な図書館を実際に見に行ったり利用したりしてみるようになって、自分の接遇に足りない部分がわかるようになってきたので、それらを改善できるようになりました。普段からスーパー、デパート、コンビニなどの接遇も参考にするようになりました。

また、自分の館に足りない部分も分かるようになってきたので、全体ミーティングで改善点を発言できるようにもなりました。そして、図書館への疑問、不満を言ってきてくださる利用者さんの気持ちも分かるようになり、満足いく対応ができるようになりました。ここでも利用者さんと話が弾み、これまた楽しい。

これらの根底には図書館経営論の授業で習った「大事な情報は外部にある」という知識があり、これを教えてくださった先生には大変感謝しております。

普段の意識としては、司書としても、これからの仕事のためにも情報リテラシーを身につけようと思うようになり、そのための情報を積極的に取り入れようとするようになりました。具体的には津田大介さんの本を読んだり情報リテラシーについて書かれている新聞記事をチェックしたりしつつ、なるべく精度の高い(と思われる)、必要な情報を発信しているニュースサイトをフォローしたりするようになりました。購読している新聞は一誌のみですが、他にも多様な意見があるという意識を常に持つ、ネットの情報はうのみにしない、何かについて調べる時には複数のサイトをチェックする、極端な情報を見たときには自分の勘を働かせて判断する、本、ネット、人からの情報をバランスよく取り入れるように心がける、などです。まだまだ修行中ですが、入ってくる情報も自分の意識もかなり前とは変わったと思います。

そしてこれはもうひとつの私の夢とも繋がっているのですが、最近は得た情報をなるべく発信するよう心がけています。

近々別のブログを開設したいと考えているのですが、その予行練習も兼ねて、最近はツイッターで少しずつ発信しているので、よかったらフォローしてみてください。(このあと設定します)ちなみに私が読んで大変参考になった津田大介さんの本は「ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す」(PHPビジネス新書)です。

 

 

私のアカウントは趣味から始まったもの一つしかないので、図書館関連以外のツイートも、(というかほとんどそうかも)かなり多いのですが、、、。私の発信が何かのお役に立てれば、と思います。

というわけで、その後も大変充実した日々を送っています、というご報告でした。

今後も司書として就職するか、方針が変わるまでは継続してこのブログも更新していきたいと思います。今後ともよろしくお付き合いのほどお願いいたします。