司書講習への道

市の図書館に臨時職員として勤めて8年目の2015年夏。亜細亜大学の司書講習で図書館司書の資格を取ることにチャレンジしました。その経過を書いています。受講中の記事は2015年の7月から9月までです。古い日記が下になっています。

9月14日から9月20日まで

9月14日(月)情報サービス演習Ⅰ 1日目

今日から情報検索の演習に入る。

図書館でさんざん検索でひっかかって歯がゆい思いをしていたので、この科目は楽しみだった。しかしこれが悪夢の始まりだった。。。

まず始めに先生がガイダンス。この科目は実際にデータベース検索の演習をしてもらうことに意義があるので、テストのことはあまり心配せず、演習をひとつひとつしっかりやっていってください、とのこと。出席点20点、課題提出40点、試験40点で、まずはとにかく来てください、とのこと。

授業に入り最初にデータベース検索のビデオを見る。次に実際に自分のパソコンで検索してみながらNDL-OPAC国立国会図書館サーチ、CiNii Books、Webcat Plusを見る。

そして課題がじゃんじゃん出る。Webcat Plus連想検索を使って澤田昭夫を検索してみましょう、のような感じ。そして検索式、検索プロセス、検索結果、考察を書く。

パソコン苦手な人は手書きでもいいですよ~とのことで、最初は手書きにしていたが、原稿用紙で書きずらいうえ、書くのに時間かかるし、後から思いついた検索式とか書こうにも修正もしずらくて、次からは思い切ってWordにする。USBメモリへの保存の仕方がいろんな方に何度教わっても覚えられなくて自信なくてやめていたけど、背に腹は変えられないと近くの席の方にまた教わってもう一度挑戦。明らかにワープロでやった方が早い。手書きの朝イチの課題は午前中に終わらず、お昼を早々に切り上げて昼休みにやる。午後の課題はなんとかWordで出来た。しかし文字数は最小限。いいのだ、とりあえずやることが肝心と先生も言っていたのだから。。。

しかし課題のたびに時間が足りなくてあわあわする。途中あらかじめ名前、学籍番号とかを書いたフォーマットを3つくらい用意していたが、そんなに使わずシソーラスの課題のときは手書きなのに英語のサイトの検索の仕方がわからずとんちんかんな図書の検索とかをしていてまたしてもあわあわ。

最後の新聞データベースの検索グループ課題のときまでずっとてんぱりっぱなしだった。こちらはグループに分かれて、交互に「聞蔵」と「日経テレコン21」にログイン。

それぞれの課題をやる。こちらのレポートは明朝までに提出ということで持ち帰ってきたが、途中検索プロセスが曖昧なところがあって、しまった、もうちょっと詳しくメモっておくのだった、と後悔。結果よりもプロセスと考察が大事と先生おっしゃっていたので。結果は新聞記事をプリントアウトしたものを添付してあればOKとのこと。

明日からはこの反省を活かし、検索式や検索プロセスをしっかりメモろう。

今日もパソコン出来ないショックで一日中あわあわざわざわしていて、登校拒否になりそうだけど、行くことに意義がある、参加することに意義がある、と先生おっしゃっていたので、がんばって明日も行きます。しかしこれパソコン出来ると出来ないとでは心の余裕が全然違うよ~><パソコンは出来るに越したことなし。でも手書きでもいいですよ~っていうところが亜細亜大学はやさしい。亜細亜大にしてよかった。ちなみにテストは持ち込み不可。テスト勉強もしなくては><

 9月15日(火)情報サービス演習Ⅰ 2日目

今日は総合目録の検索、雑誌と雑誌記事の検索、図書の検索、インターネット検索をやった。今日も個人課題、グループ課題が出る。

グループの人は優秀な人たちばかりで完全に落ちこぼれている私。

他のクラスは制限時間内に途中でも必ず出させるみたいだけど、私のクラスは午前の課題は3限後までに、とか少し猶予を持たせるので皆お昼休みを削ってやっている。

私も昨日はそうだったけど、今日はもう諦めが入ってきて、今更あがいたって無理か、もう出来るところまででいい、と思い、お昼はちゃんととった。

課題は出しっぱなしで答え合わせはない。

従ってわからない問題はわからないまま。

あとで他の人に聞いてどうやったか少し知るけどこれってあとは自力でなんとかしろってことなのか。

なんかもうほんとに登校拒否になりそう。

検索の課題は結局普段からどれだけパソコンに触っているか、PCで文書とか作っているか、検索に慣れているかどうかでかなり決まるのだな、と思った。

私は一応入力は出来るけど、基本的なパソコンの操作に不安があるからそういうところでいらぬ労力をかなり消費している。

いろんな人にUSBメモリへの保存の仕方何度も聞いちゃったし。授業中もちゃんと文書が作れるか、ちゃんと保存できるか、とか先生の言うページがちゃんと開けるか、とかが気になって落ち着かないし。コピペも出来るときと出来ないときがあるし。ワードで新しい文書作ろうと思ったら見たことない感じのウインドウが開いて焦ったし。

これらでかなり精神的にもやられている上、課題でさらにやられるので、二重のダメージ。不利なことこのうえない。

これから司書講習を受けようと思っている人は、パソコン出来ないとかなりつらいですよ。悪いことは言わないから基本的なタイピングとインターネット検索、ワード文書の作成、USBメモリへの保存の仕方くらいは覚えておいたほうがいい。

あと普段からパソコンを触ってこういった行為に慣れておくことで、心の余裕がだいぶ違うと思う。

ちなみに私が大学の教職課程で使っていたタイピングソフトはタイプクイックという大変優秀なソフトで、画面の案内に従って簡単な入力をしているだけで、誰でも無理なくブラインドタッチが習得できる。私は社会に出る前にこれでブラインドタッチがほぼ出来るようになっていたので、パソコンスキルの弱さをなんとかカバーできていた感じ。今はもう個人用販売は終了して学校とかにしかないようですが、他にもフリーソフトとかもあるようなので一度探してみることをおすすめします。入力が遅いとこれも大変ですからね。そういう声もよく聞きます。入力は速いに越したことはないです。ホームポジションが学べてゲームっぽくないやつのほうがおすすめ。

というわけで明日はテストなので、かなりやる気はそがれているけれど一応勉強して寝ます。

 9月16日(水)情報サービス演習Ⅰ 3日目

いよいよこの科目も最終日。

今日はgoogle画像検索、電子ジャーナル、海外雑誌検索などについて習う。

課題もあり。昨日諦めたからか、今日は案外落ち着いて出来た。

画像検索は、自分の持っている画像(ネットから持ってきても可)から画像を検索してみましょう、というもの。画像をアップロードするやり方がわからなかったが、試行錯誤しているうちになんとか出来た。あとgoogle earthの地球の写真で癒された。

あとはまとめ。そして最後は3クラスの先生方がそれぞれやってきて一人15分ずつお話をされる。

私のクラスの先生は、図書館のお仕事の幅広さ、楽しさと、検索技術者検定の案内をしてくださった。これは学生レベルなので是非受けてみてください、とのこと。次回は11月。せっかくなので受けてみようと思う。

次の先生はイタリア旅行で撮ってきたイタリアの図書館の写真を見せてお話してくださった。イタリアの景色に癒された。

最後の先生は、15分でまとめをやります、これさえしっかり覚えていれば大丈夫、と授業のまとめをしてくださった。かなり助かった。

そして1時間の自習時間ののちテスト。

思ったよりも難しくはなくほっとした。20分で退出可とのことで皆どんどん出て行く。

私は分からない問題があって粘ったけど、45分くらいで退出。最後から2番目だった。

これでやっと13科目目終了、パソコン教室での授業が終わったー!!

なんか9月に入ってからあっという間。あと1科目だなんて。

あと3日で終わりなんて。嬉しいような寂しいような。

しかし終わりが見えてきて嬉しい。

最後の科目も頑張るぞ。

 9月17日(木)情報サービス演習Ⅱ 1日目

 いよいよ最後の科目に入った。

最初に授業の概要と予定の説明。この科目はレファレンスサービスのうち、レファレンスブックを用いた検索について学習するとのこと。

一日目はまずグループ分け(10人×4グループ)、ペア決めなどから入り、レファレンスに対しての印象を話し合うグループトーク、レファレンスブックの基礎、分野別質問パターン(参考図書、言葉・文字、事物・事象、歴史・日時)、図書館でレファレンスブックの評価をする課題と発表、レファレンス例題質問の課題、などなど。

最初のグループトークでレファレンスの経験がある人は、それも話して、とのことで、私のグループでは図書館勤務者は私を入れて二人のみで、10人で車座になったらなんだか緊張してしまってほとんど思い出せなかった。もうお一方は大学図書館の方で、論文の検索とかがあるみたいなのだが、私は公共図書館なのでそういうのはなく、ほとんど一般図書の問い合わせのみです、あとOPACで出てこなくて苦労したけどgoogleでやったら予測検索で一瞬で解決した話とかをした。あとから小中学生の修学旅行前の「日光に関する本ないですか~?」とかのレファレンスもある、って言えばよかったと思ったけど遅かった。

そして分野別質問パターン。質問分野(X)を8種類に分け、それぞれの質問パターン(Y)7種類を表にしたものをもとに、毎日少しずつ、基本となるレファレンスブックを紹介していきます、テストはその中から出ます、とのこと。例えば質問分野「言葉・文字」の質問パターン1「読み方・発音」にたいする基本となるレファレンスブックは「大漢和辞典」など。

図書館での演習はまずレファレンスブックの評価。これは一冊どれか選んで、評価シートに記入。良し悪しを判定するものではなく、効果的な利用法を認識するために、それぞれのレファレンスブックの内容、構成、性質、特徴などについて把握する、ということ。選ぶのはグループで決めた各担当NDCから1冊。私は0類担当なので、なんとなく「全国各種団体名鑑」を選んでしまったけど、いまいち利用者層を想像できず、やりにくかった。。。

その後発表。授業をはさんで最後はまた図書館、今度は一人一題ずつ割り振られた例題質問のレファレンス課題。私の質問は「聖徳太子の生没年月日を知りたい。死因は何か。」で、まだ何も習う前なので完全に自力でやらなければいけないのだが、良い方法が思いつかず、日本史人物事典、日本史人物生没年表、日本史大事典などでうろうろしているうちに、閉館時間の19時までいてしまった。しかも死因の記述があるものは一つしか探せず。2冊以上のレファレンスブックで確認という鉄則叶わず。

そんなこんなで終わった1日目だった。

9月18日(金)情報サービス演習Ⅱ 2日目

今日も分野別質問パターンと、レファレンス課題の続き。そして例題質問の回答報告。

それからペア課題のためのレファレンス質問をひとつ考え、それを交換して、回答に取り組む。今日は質問課題は18時で終わらせて、使用したレファレンスブックの評価もしてください、とのことだったけど、やっぱり終わらずまた19時までいてしまった。

わかっていたけどこういう事実調査系レファレンス、苦手なんだな。。速さも心がけてください、とのことなんだけど、そして現場でそれが大事なのは十分わかっているんだけど、いつもこういう質問は大抵司書さんにお願いしてしまっていたし、探し方が下手。そしてレポートもうまくまとめられず。でも先生はおっとりしていて、みんなもあんまりぴりぴりしていなくて、なんとなくテストの形式について聞くのを忘れてしまった。

9月19日(土)情報サービス演習Ⅱ 3日目

いよいよ司書講習最終日。

今日も回答報告と分野別質問パターンの続き。

私は今日発表だったのだけど、皆さんに比べてレポートもちゃんとまとめられてないし、発表もぐだぐだで落ち込んだ。講習終わったらちゃんとしたレポートの書き方勉強しなおそう、と心に決める。途中先生がテスト問題について形式を教えてくださる。

レファレンスブックを一冊と、XY戦略について答える質問が10題、持ち込み可ですし、 大丈夫です、出来ますよ~とのこと。

その後発信型情報サービスとして、パスファインダーの紹介と、レファレンスPOPの作成。自分が評価したレファレンスブックから1冊選び、目録カードを使ってPOPを作成する。これはやってみよう、というのが主旨ですから、評価には関係ありません、という先生の一言で楽になる。昔書店に勤めていたこともあるけど、POPはそんなに得意ではなかったので。。。皆さんはこちらも上手で、器用にイラストを描いている人が多かった。私は絵心ないので先生の持参してくださったマスキングテープを貼ってごまかした^^;

そしてまたグループ・トーク。レファレンスを体験してみてどう印象が変わったかについて。

最後にテスト。

確かに先生が言っていたとおり、授業で紹介のあった基本的なレファレンスブックを問うものだったと思う。

出版社をひかえていない本はさがすのが大変だったけどなんとかできたかな。

終わった後は閉講式。

先生が「ここまで残った皆さんならきっと大丈夫です。皆さんいい笑顔ですよ~、最初の頃の心配そうな顔とは大違いです。」とおっしゃってくださり、思わず笑みがこぼれてしまう。

先生を囲んで記念撮影。

長い長い夏が終わった。