司書講習への道

市の図書館に臨時職員として勤めて8年目の2015年夏。亜細亜大学の司書講習で図書館司書の資格を取ることにチャレンジしました。その経過を書いています。受講中の記事は2015年の7月から9月までです。古い日記が下になっています。

8月24日から8月30日まで

8月24日(月)図書館情報技術論1日目

今日から新しい科目。2012年度の改正で新たに入った科目とのこと。

情報のことは高校まで全く教わらずにきたので、楽しみ。

最初に教科の概要と評価方法について。

3日間で極めて幅広い項目を学び、本来であればそれぞれの項目で大学の2単位になりうる10項目の内容を扱うので、本授業では広く浅く解説することで、今後図書館関係者になった際に情報技術活用を検討できるようなきっかけを数多く作ることを目指すとのこと。

評価は授業内レポートと最終試験と出欠状況とのこと。割合までは不明。

先生の自己紹介を兼ねて今世界の図書館界で情報技術についてどんな活動が行われているかの説明。面白かった。

今日は情報技術と社会、情報メディア・デバイスの変遷とコンピュータの基本構成、アナログとデジタルについて習う。

途中スティーブ・ジョブズNHKスペシャル映像を見たりしながら、先生はいろんなことについて熱く語る。

引き込まれて聞いているうちに結構あっという間に17時40分になった。

最後はレポートを書き、出来た人から終わり。

司書講習昔は17時までだったようなのに、なんで今18時までなのか、やっと合点がいったような。だいぶ科目が増えたからなのね。

でもこの情報技術論の科目設置してからで、ラッキーだったかも。

テストがどういう形式か全くわからないので不安だけれども、出来るだけのことはやっておこう。

というわけで明日も上手くいきますように。

 8月25日(火)図書館情報技術論2日目

 今日はインターネット・検索エンジンの仕組み、論理検索とOPAC、データベースシステムの仕組み、ネットワークセキュリティとシステム管理、Webでの情報発信と図書館ポータル、Webサイトの評価、電子資料の管理技術、デジタルアーカイブについて学ぶ。情報系の授業を受けるのは初めてだけれども、とても面白い。HTTPとかブラウザとか用語は知っているけどちゃんとした意味は知らない、みたいなのが多かったのがきちんと解き明かされてすっきりする感じ。

そして今日は岡崎市立図書館Librahack事件についてディスカッション。

図書館、システム業者、警察それぞれに知識が足りなかったために起きた事件だなと。

改めて図書館員は情報技術の知識を積極的に身につけ、活用していかなくてはいけないのだな、と感じる。

こちらも授業内レポートを提出。

そして、午後からは他の先生の研究実験ということで、授業中に手元の携帯からニコニコ動画のようにスクリーンにコメントができるシステムが入る。

 これの説明中に誰かが「単位ください・・」と打ち込んで教室中に笑い声が広がった。

私はとうとう何もコメントできなかったけど、うまいタイミングで質問する人とかがいて、結構ためになったし、面白コメントとかもあって、楽しめた。

テストの持込についても誰かが質問し、持ち込み可がいいですか?どうですか?と先生が質問すると、「可がいいです!!」「可」「可」「可」といっせいにコメントが流れ、持込は可となった。テスト形式についても選択問題とのことが明らかになり、いっきに心が軽くなった。

8月26日(水)図書館情報技術論3日目

今日は図書館情報システムの設計と選定、個人情報とデータ管理、最新の情報技術と図書館、システムライブラリアンについて習う。

しかしこの授業、受けるほどに先生の熱気に影響されて、「コンピュータってすばらしい、情報技術って人間ってすばらしい」みたいな気分になる。

今日も1秒さえ惜しいという感じでマシンガントークする先生。

最後にテストとレポート課題を出す。

テストはなんとマークシート方式だった。

去年までは論述12題とかだったそうで、それだと採点する先生も泣きそうだったとのことで、初の試みだそう。

今年からでよかった~。

しかしレポートとか論述とか長く書くものは必ずといっていいほど自信のない私。

図書館で借りてきた「13歳からの論理的な文章のトレーニング」を読んで勉強しよう。。

でも、ようやく8科目目が終わった~!

8月27日(木)児童サービス論1日目

今日からまた新しい科目。

事前に絵本調査の課題があり、教科書も絵本についての本で、すっかりゆっくり癒される科目と思っていたけど、予想通り、癒し系。

ベテランの女性の先生でチョークで板書をされ、スクリーンで絵本を見せながら、ゆったりとした空気で授業は進む。なんというか、すごく教室の空気が緩んで、先生の心地よい声にみんな眠くなったのか、あちこちで睡眠学習にふける人が。私も眠くなってしまった。

今日は絵本の歴史、機能、教育性、絵本の概念、絵本の現状と絵本観、児童の発達と絵本・児童文学について学ぶ。

今紙を切絵のようにしてあったりする楽しい絵本、しかけ絵本が沢山あるのね~。

しかけ絵本は発達にも良いとのこと。なるほど~。 

 8月28日(金)児童サービス論2日目

今日は児童の発達と絵本の続きから。それぞれの段階でいろんな種類の良い絵本の紹介があって、作品選びのポイントへ。

まず始めに持参した創作物語絵本をワークシートに従って分析し、提出する。

項目はタイトルや作者、発行所、あらすじ、裏表紙や帯の対象年齢などの情報、主な登場人物やモチーフ、作品にこめられたメッセージ、読んでみたいという気を起こさせるタイトルや表紙か、絵は内容に合っているか、言葉は日本文として整っているか、絵の意味はよくわかるか、構成に起承転結はあるか、キャラクターの表現は物語と合っているか、好きなところ、読んであげたい子供の年齢など。

そして昔話について習ったあと、今度は持参したももたろうの絵本を使って、グループワークにてそれぞれの比較、分析し、持ち寄った絵本の中で、子供に薦めたい作品に○をし、理由を書く。こちらもワークシートに書いて提出。

私はこの講習にくるちょっと前に、桃太郎は食って寝てばかりのなにもしない怠け者だった、というお話がある、というのを偶然知って気に入っていたので、そういう記述があるものと、桃を持った桃太郎がたらいに入って流れてくるものを選んで持って行った。しかもどちらもきびだんごを半分しかやらないところも気に入っていた。

そしたらなんとうちの班では皆さんも気に入ってくださり前述のニート桃太郎の絵本が選ばれた。この絵本は岡山の昔話が元になっており、なんだか岡山が好きになってしまう。

次に実際の読み聞かせについて学ぶ。

皆でいっせいに発声練習から、絵本の持ち方、めくり方、見せ方、などを実際やってみつつ教わる。やってみるとまっすぐに持つのも結構難しいことがわかった。

最後に経験者の受講生の方がお一人前で実践してみせて、終了。

いつか実践する日は来るのだろうか。

 

 8月29日(土)児童サービス論3日目

今日はまず紙芝居、素話について学んだ。

説明の後、紙芝居は前方すみに舞台といす2つが設置され、そこで数人ずつ、実際に演じたり見てみたりしてみる。その間は自習。提出課題1「テキストの中で共感できる個所を指摘し、その理由」を書く。こちらは昨日考えておいた。

紙芝居は日本独自の文化って知らなかった。抜きが命、とのことで、文章に合わせてさっとぬく、ゆっくりぬく、半分まで抜く、などいろいろやり方がある。

ちゃんと下に読み方、抜き方の注意も書いてあるのね。でもそれを見ながらやるのはなかなか難しい。でも注意書きを守るのと守らないのでは確かに大違い。

次に素話。こちらは短いお話を覚えてそらで話す。

こちらも皆で覚えたあと、何人かが指名されて前で実演。

人によって言い回しが少し違ったりして個性が出るので面白い。

次に児童文学、絵本の歴史について。

最後に最終課題「1絵本を読む、2紙芝居を上演する、3素話を行う、4その他から児童を本の世界に誘うために力を入れてみたいと思う活動を一つ選択し、その理由(400字)」を書く。こちらは授業中に考えておいたため、なんとか書けた。

なんとかこの科目も終了。毎週そうだけど、前の科目がすごく昔のことのように感じる。でもつい3,4日前のことなんだよね。

なにはともあれ、1ヶ月無事に通えたことに万歳。

後半戦も上手くいきますように。